火災保険で屋根修理が無料でできます、と言って屋根工事を契約させる業者が家に来た。
無料に押されて契約しそうになったが思いとどまった。
火災保険で無料になるって本当ですか。
この業者は詐欺でしょうか。
国民生活センターに寄せられた相談件数は、2008年が36件に対し、2017年は1177件と、30倍にも増加しています。契約当事者の内、60歳以上の占める割合は80%と、高齢者の被害相談が多いです。(国民生活センター)
そこで、この記事では、火災保険を使った詐欺の手口を具体的に解説していきます。
詐欺被害に遭わないようにしましょう。
火災保険詐欺の手口
火災保険を使って無料で屋根などの修理ができますといって、営業する手法です。
必ず保険金が受け取れます
「保険会社に申請すれば必ず保険金が受取れます。」という業社はやめときましょう。
保険の申請をしたら、必ず保険金がもらえるなんてことはありません。
あなたが申請をすると、保険会社は、その申請が妥当かどうか審査します。審査の結果で、保険金が支払われるか、支払われないか、減額されるか、が決まります。
ですから、「必ず保険金が支払われる」とは言えないのです。
見積りを取った施工業者で工事をしなかったら
別の業者に依頼するなどして、見積りをした業者に依頼しなかったら、違約金として、高額な料金を支払う契約になっていたりします。
火災保険の申請には、「工事の見積書」や「写真」を添付する必要があります。
あなたの家に調査に来た施工業者が、屋根の調査をし、施工箇所の見積りを取り、写真を撮ります。一般的には、見積りした業者に工事を依頼すると、スムーズに工事が進行します。
悪徳業者なら、見積りを取ったのに工事の依頼をしなかったからと言って、違約金として何十万円もとられます。
保険金の申請が認定されなかったら
保険金の申請をしたが、認定されず、結果として保険金が支払われないのに、違約金として何十万円も支払わされる。
保険の認定がされなかった場合でも、違約金を支払う契約になっているのは、悪徳業社の詐欺の手口です。
契約書に安易に押印しない、契約書の内容をしっかり確認する、あるいは読むこと。違約金のある業者はやめときましょう。また、記載のない場合もある。
自己負担0円でできます
自己負担金が必ず0円でできるとは限りません。
仮に100万円の見積りで保険審査に出しても、50万円という審査結果になることもあります。そうすると、足りない分の50万円は自己負担で工事をしなければなりません。当初の予定と違うことになり、自己負担金があるなら工事しなかったのに、ということにもなります。無料でできると信じていたのに、多額の自己負担金が発生して、払えないことになりかねません。
保険は審査によって申請金額通りにすんなりとはいきません。自己負担金が必要になることもあります。
悪徳業者の言葉を鵜呑みにしないことです。
保険申請を代行します
保険申請は、契約者(加入者)本人がすることになっていますから、これに違反し、契約違反になります。
「保険の申請が難しそうだという方のために、保険申請の代行をしています。」などと言って、保険申請を代行する業者は要注意です。
契約者ではない業者が申請したことが発覚すると、業者だけではなく、契約者であるあなたも保険会社から訴えられることになります。最悪の場合は、契約の打ち切りや保険金が支給されないといった処罰が課されます。
無料で保険申請代行するので、屋根修理をしましょう
屋根の修理契約と保険申請代行をセットで契約させるのは違法行為に当たります。
無料で保険申請代行するので、屋根修理をしましょうというのは、保険申請代行をお願いすると、必ず屋根修理も契約しなければならないということですから、独占禁止法に抵触することになります。
このような業者はトラブルの元です。
虚偽の保険金申請は詐欺罪になる
見積金額を多く割り増ししたり、実際は被害がないのに被害があるように装って申請する行為は、詐欺罪に該当します。
また、契約者に、虚偽の申請をするようそそのかして実行させると、そそのかされたあなたも詐欺罪に問われます。
工事前に保険金の支払を要求する
保険申請が認定されて、保険金が支払われると、工事の前にもかかわらず、保険金の支払いを請求する業者は怪しいです。
工事完了後に工事費を支払うのが一般的です。保険金の前払いを要求する業者は悪徳業者です。契約書に、工事前に支払うという文言のある業者との契約は取りやめましょう。
保険金を支払ったら最後、工事をしない業者もいます。
業者選びの注意点
- 保険申請は契約者本人がすることになっています。
申請のサポートをしてもらえる優良業者を選ぶ。 - 屋根工事を専門でしている業者に依頼する。
単にリフォームをする業者ではなく、屋根工事を専門でしている業者を選ぶ。 - 火災保険の申請実績のある業者を選ぶ。
- 保険金が支払われた後で、工事施工契約を結べる業者を選ぶ。
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